よっこら書

意外と大丈夫

3月に読んだ本

日日是好日森下典子


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去年父から手渡された本。(父は気に入った本があると私に渡してくる。この本の前は「この世界の片隅に」だった)

お茶が出てくるからか、読むたびに清涼感があって、朝や喫茶店でのんびりしているときにちびちび読むのが好きだった。

主人公の女性と自分は性格的に異なるところが多そうだったけど、『コンプレックス』のあたりの自分を場違いに感じる感じは自分にも身に覚えがあった。

そのあとの『転機』に書かれている「やめるまで、やめないでいる」という言葉もいいなと思った。飛躍しすぎかもしれないけど、人生も、生きる意味とか生きがい云々を気にせずに、ただ死ぬまで生きているっていうスタンスでいたい。

それから、季節を積極的に感じていく生き方っていいなと思った。桜や紫陽花などの分かりやすい季節の植物以外にももっとたくさんの変化が一年にあるのを私はほとんど知らない。植物の名前とか、旬の野菜とか、そういうものをもうすこし知っていきたい。そうしたら、世界がもっと鮮やかになりそう。

 

「こちらあみ子」今村夏子


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最近大ヒットの映画「花束みたいな恋をした」の中で、「今村夏子のピクニックを読んでもなにも感じない人」っていうセリフが2回でてきて、私はなにか感じるのだろうかと思って読んでみた。

読み終わった後すぐに読み返したくなるような本だった。『ピクニック』に関しては、なにも感じない人ではなかったが、読み終わった後レビューなどで書かれている多くの感想とは違う受け取り方をしていたことに気づき、あれ、私バカ…?と思ってしまった…。それはともかく『こちらあみ子』も『ピクニック』も、目線をいろいろ変えて読み返すと面白い。